パラサイト 半地下の家族 を観てきた。

f:id:nanaco_blog:20200115101729j:image

あらすじ

半地下に住む貧困層の四人家族、有能だが学歴がないため職につけず家族で内職をしてやっとご飯を食べられるような状況だ。
そんな時、あることがきっかけで息子が裕福な家の娘の家庭教師として働くようになる。そこから家族は嘘に嘘を重ねて富裕層家庭に近づき、就職難の時代に家族全員が就職できた。
しかし、「元家政婦」が現れたことにより事態は急展開を迎える。地下倉庫のまた奥に隠し扉があり、その中から知らない男が出てきたのだ。貧困家族の秘密が、その男と元家政婦にバレてしまったため、もう始末するしかないのか。
タイミングを見計らっているうちに、何も失うものがなくなったその男は「無敵の人」となり、パーティ会場で刃物を振り回す。貧困家族の父がその男を始末するが、そのときに、もう一人始末してしまう。
数年後、殺人犯となった父は姿を消したまま行方知れず。しかし、ある合図で息子は父の居場所に気づく。そう、あの地下シェルターで父は生きている。

キーワード

におい

この映画で最も大切なキーワードだと思う。綺麗な格好をした貧乏人が金持ちの家に紛れられたとしても、ニオイは誤魔化せない。染み付いた貧乏のニオイ。何度もニオイを気にする場面が出てくるので要チェック。映画でニオイを表現するのは難しいと思うが、俳優さんの表情や仕草、映画全体の暗くじめっとした感じからなんとなく伝わってくる。

半地下の家の窓は狭く、家の中から外は見えるが、外の人からは見えない。半地下の人のことは眼中にないのだ。また、半地下よりもさらに地下に住む人には窓さえもない。完全に見えない状態だ。一方、金持ちの家の窓は広く、たくさんの光が差し込むのが印象的だ。時には絵画の額縁のような役割もしている。立派な庭園は芸術そのものだ。

雨は感情や貧富の差を表している。本来金持ち家族が被害を受けるはずだった大雨は、標高の低い半地下家族の家のほうに流れていき、家は丸ごと浸水した。そんな被害があったことも知らず、息子の誕生日パーティに誘う金持ち家族のお気楽さ。私たちは無意識である事を意識しなければいけない。

水石

「食べ物のほうがよかった。」
親友からもらった水石は芸術的価値があるが、貧乏な人にとっては食べ物のほうが価値があるのだ。また、この水石は息子にとって裕福になる未来、理想像という意味もある。全てが叶った最後、この水石は川に捨てられる。

 

 

7