生魚で殴られたときが一番興奮した
『出会い系サイトで70人と実際に出会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』を読みました。
タイトルは本の中で一番ガツンときた、著者が働くヴィレッジヴァンガード社員のヒエラルキーはヤバい性癖のやつという話の部分です。生魚…
この本は著者の菜々子さんの実体験が書かれています。
結婚生活に悩んでいた菜々子さんが出会い系サイトに登録していろいろな人と出会い、自分と向き合うことで次へのステップを踏み出す…そんな話なのですが、さすが出会い系サイト。
出会う70人のキャラが濃くて、あぁ次はどんな人が現れるんだろう…とどんどん読み進めてしまいました。
最近は出会い系ってあまり言わなくなってきていて、「マッチングアプリ」という耳障りのいい言葉が主流になってきています。
そのせいか、少し前までは抵抗がある人が多かったようですが、今ではマッチングアプリで出会って付き合うなんてのはよくある話になっているのではないでしょうか。
みなさんはマッチングアプリやったことありますか?
やったことある方は一度は経験があるかもしれません。性欲をストレートに向けてくる男性かなり多いなということです。ちょうどこんなことつぶやいてましたね。
セックスを求められない面白い出会いないかなぁ
— MCPT (@MCPT25) 2020年4月11日
セックスしませんか?という誘いに対する答えはセフレor音信不通の二択だと思うので、私と長く付き合いたいと思わないんだなと残念に思う。
— MCPT (@MCPT25) 2020年4月11日
そんなふうに思う中、この本の中で非常に共感した部分がありました。
出会いに慣れていない人は、「まったく知らない女と会う」が「セックスできる可能性」に直結していてそれ以外の発想が持てないのだろう。(中略)知らない男女が1対1で出会ってもセックスのことじゃない普通の喜びがゴロゴロ転がっているし、人は人にやさしくできるんだよ。
そう、これなの!それ以外の発想が持てない人との次はもうないんですよね。
セックスはコミュニケーションだとか言いますが、それ以前のコミュニケーションでもっとお互いを深く知れるのですよ。
それを端折っていきなりセックスに持ち込むのは前戯を蔑ろにする人と同じ…と思っちゃいます。すみません。
出会った70人の中で最も印象的だった人は、藤沢さん。
菜々子さんと出会いをワード90ページ分の妄想ポルノ小説にして送ってきた人です。
とてつもなく気持ち悪いですよね。これで菜々子さんはひどく傷つきました。(後半ではネタに出来るくらい吹っ切れたみたいでよかった。)
妄想するのは自由ですが、それを伝えること、しかも本人に伝えるのは罪です。
重罪ですよ。この人がどうしたかったのかは謎ですが、妄想ポルノ小説を読んで感想を欲しいと。まるで性器をダイレクトメールで送りつけてくるのと同じ、いやそれ以上に気持ち悪い。
個人的にですが、よりキモイと思うのって相手が私のことを考えていた時間が分かることだと思うんです。
例えば、昨日君の写真を見て自慰をした。よりも君の写真で巨大なモザイクアートを作って自慰をした。というように長時間私のことを考えながら手間暇かけて行為におよんでいるのが分かると圧倒的にキモイですね。
こんなふうにヤバい人も出てきますが、いい人のほうがたくさんいてその人達との出会いが菜々子さんをいい方向へと導きます。
一番気になったのはコーチングをする人…占いとは違うようですが、菜々子さんの未来はこの人が引き出してくれたのかもしれません。気になる方はぜひ読んでみてください。
私もいろんな人との出会いを記しておこうと思いました。濃い人生を送らせてもらっているので、忘れてしまうのはもったいない。